2階リビングで広がりのある開放的な生活空間
土地の起伏と眼前に広がる海に着目し、この家の立ち方を
考えることから計画に着手。
地盤面に設置した1階はなるべく小さなボリュームとし、元々そこ
にあった環境を保全しながら生活に必要な外部と直接接続させる
べき用途の空間を配した。具体的には、帰宅してすぐに入れる浴室
や、来客を迎えるための客間、金魚のための池に隣接した主寝室
そしてそれらには様々なシーンに多様に応えることができる空間性
を埋蔵している。また、同時に空に浮遊する居住域を設け、そこから見え
る海や空と積極的に接続させることで、広がりのある開放的な生活
空間を2階に配置しようと考えた。
ここには海を見ながらハンモックで昼寝をしたり、家族とワイワイし
ながら趣味の手芸ができる空間になる。
併せて北側の高低差を利用した老後のアクティビティを確保し、長
きに渡り安心して生活できる器となることを試みている。
他方で外からマクロに見ると、この家は灯台の様にも思えるはずで
ある。
そこで、この家をbeaconと名付け、家族の道しるべとなり得る意味
性を付与した。
この家をつくることでそれぞれが遠くにいても繋がりながら過ごす
家族が出来上がるであろう。